飲食料品製造業で特定技能外国人を活用するには

飲食料品製造業で特定技能外国人を活用するには

飲食料品製造業で特定技能外国人を受け入れる際の業種要件、協議会加入、HACCP対応、報酬・生活支援義務など、実務で注意すべきポイントを専門家目線で解説します。

飲食料品製造業で特定技能外国人を採用する前に知るべき制度と受入体制のポイント

食品工場の現場では、慢性的な人手不足が続いています。募集をかけても応募が集まりにくく、製造ラインの維持や新規受注への対応が難しくなるケースも少なくありません。そうした中で、「特定技能外国人の採用」を現実的な選択肢として検討される企業様が増えています。
ただし、特定技能制度は単に人材を確保する仕組みではなく、一定の受入体制や業種要件が法律で定められています。制度を正しく理解しないまま採用を進めてしまうと、後になって手続きが止まってしまうこともあり得ます。ここでは、飲食料品製造業に特有のポイントを中心に、押さえておきたい事項を整理してご紹介します。

 

対象となる事業所と業務内容

 

まず前提として、特定技能の「飲食料品製造業」分野として受け入れができるのは、日本標準産業分類で「食料品製造業」または「飲料製造業(酒類を除く)」に分類される事業所です。
酒類製造については制度の対象外となりますので、ビールや日本酒などの製造ラインに従事させることはできません。
また、主な業務は食品の製造や加工となりますが、原料搬入、包装、ライン清掃などの付随業務も従事可能とされています。ただし、清掃だけ、運搬だけといった就労形態は認められず、あくまで製造工程の一環として従事することが前提となります。直営店舗での簡易販売なども付随業務として認められますが、接客が主となる場合は別分野の扱いとなる可能性があるため注意が必要です。

 

協議会への加入が必須

 

飲食料品製造業で特定技能外国人を受け入れる場合、「食品産業特定技能協議会」への加入が義務付けられています。加入期限は、初めて受け入れた日から4か月以内です。会費等は不要ですが、手続を怠ると更新や追加受入に影響が出る場合がありますので、採用段階からスケジュール管理をしておくことが大切です。

 

衛生管理と安全教育

 

食品を扱う現場では、言うまでもなく衛生管理が最優先です。HACCPに沿った衛生管理はすでに義務化されており、現場ごとのルールや重要管理点を十分に理解してもらう必要があります。
異なる文化的背景を持つ外国人材に対し、母国語やイラストを用いた教育資料を整備すれば、現場のトラブルは少なくなります。
また、食品製造現場には危険を伴う機械設備も多く、安全教育も極めて重要です。慣れた頃に事故が起きやすいため、指差し呼称や危険予知の共有を習慣化しておくことが大切だと思われます。

 

報酬・支援体制も法律の対象

 

特定技能外国人の報酬は「日本人と同等以上」であることが求められます。単に最低賃金を上回るだけでなく、同一業務従事者とのバランスが重視されます。昇給制度がある企業ほど、定着率が高い傾向にあります。
さらに、特定技能1号の場合、生活支援も義務化されています。住居の確保、行政手続の案内、相談体制の整備など、単なる雇用を超えたサポートが必要となります。自社対応が難しい場合には、登録支援機関の活用も有力な選択肢です。

 

最後に

 

特定技能制度は、人手不足を解消するため、そして外国人材を長く安心して働ける仲間として迎え入れるための制度です。制度を理解し、適切な受入体制を整えた企業ほど、結果として生産性・品質管理ともに向上し、現場の安定化に繋がっています。
これから制度活用をご検討される企業様は、まずは現状の体制を整理し、どの部分から整備すべきかを一緒に確認していくことをお勧めいたします。

 

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