特定技能外国人を受け入れる企業が年々増える中で、「登録支援機関に任せていくべきか」、「社内で支援体制を整えるべきか」というふうにお考えの企業も多いかと思います。実はこの選択は、コスト面だけでなく、社内の体制づくりや長期的な人材戦略にも大きく影響する重要なポイントです。
ここでは、2026年現在の制度状況を踏まえながら、「自社支援」と「登録支援機関委託」の違い、そして行政書士を上手く活用する方法についてまとめてみたいと思います。
まず、自社で支援を行う場合の大きなメリットとして挙げられるのは、毎月の委託費用が不要になる点です。登録支援機関に依頼すると、1人あたり月2〜4万円程度の費用が発生するのが一般的ですが、自社支援であれば外部コストは基本的にゼロになります。受入れ人数が増えるほど、コストメリットは大きくなります。
また、外国人社員へのサポートを自社内で完結させることで、自然とノウハウが蓄積します。現場との距離も近くなり、コミュニケーションが取りやすくなりますので、外国人雇用者との信頼関係の構築にもつながります。結果として、離職リスクの低下や定着率の向上を感じる企業も少なくありません。
一方で、自社支援には一定の法的要件が求められています。代表的なのが「過去2年間の外国人受入れまたは支援経験」です。これは慣例ではなく、省令で明確に定められた条件ですので、満たせない場合は登録支援機関への委託が必要となります。
加えて、支援内容は入社前後の生活サポートから定期報告まで多岐にわたります。2025年以降、定期届出は年1回に簡素化されましたが、内容自体が軽くなったわけではなく、記録や証跡の管理は依然として重要です。社内の担当者へ一定の負担がかかることは避けられません。
登録支援機関へ委託する最大の利点は、「専門家に任せられる安心感」です。
ビザ制度や法改正への対応、生活オリエンテーション、各種相談対応などをワンストップで依頼できますので、企業側は本業に専念できます。特に初めて外国人を受け入れる企業や、担当者に余裕がない場合には、非常に現実的な選択肢だと思います。
その一方で、毎月の委託費用が継続的に発生すること、登録支援機関によってサービスの質に差があることは注意点です。料金だけで決めるのではなく、担当者の姿勢やサポート体制を丁寧に確認することが重要になります。
実は最近増えているのが、「自社支援+行政書士サポート」という運用方法です。
支援業務そのものは社内で行いつつ、
など、専門性の高い部分を行政書士に任せる方法です。
これにより、社内負担を軽減しつつ、法令遵守を確保し、コストも抑えられるという、非常にバランスの良い運用が可能となります。
ただし、行政書士は同行支援や日常生活の相談窓口まで担うことはできませんので、その点は社内の担当者が中心となる必要がありますので、体制づくりは欠かせません。
自社支援を検討される場合、多くの企業が気にされるのが「過去2年の実績」という要件です。
これは省令で定められた法的基準であり、会社として外国人を適切に雇用管理した実績または支援責任者・支援担当者個人の経験が求められます。
もし現時点で実績がない場合、経験者の採用または一定期間は登録支援機関へ委託
といった方法で準備を進めるのが現実的です。
特定技能制度は、「人材確保」と「適正管理」の両立が前提となっています。社内で支援するのか、外部に委託するのか、その答えは企業ごとに異なります。受入れ人数、社内リソース、外国人雇用の経験、今後の採用方針などを踏まえ、無理のない形を選ぶことが何より大切です。そして、制度や法改正の動きは毎年のように変化していますので、行政書士など専門家のサポートも上手に活用しながら、安心して外国人材と共に働ける環境を整えていくのがベストだと思われます。
無料相談のご案内
これから外国人を採用したいとお考えの企業様、外国人の採用について詳しく聞いてみたいとお考えの企業様は、是非ご連絡ください。