特定技能外国人の採用を検討する際、企業の方が持たれる疑問の中には、「すでに日本にいる外国人を採用するのと、海外から呼ぶのとでは、何がどれくらい違うのか」ということがあると思います。
結論から言いますと、手続きの内容・コスト・就労開始までのスピードのいずれにおいても、両者には明確な差があります。
国内在住者とは、特定技能試験や日本語試験に合格している留学生などの外国人やすでに特定技能で別の会社に在籍している転職者などが該当します。一方、海外採用は、現地で特定技能試験に合格した外国人や、帰国後に再度来日する元技能実習生が対象となります。
国内採用の場合は「在留資格変更許可申請」、海外採用の場合は「在留資格認定証明書(COE)交付申請」が必要となり、ここが手続きの出発点から異なります。
国内に在留している外国人を採用する最大のメリットは、渡航や現地手続きが不要な点です。
面接から内定までは比較的スムーズで、1〜2週間程度で決まることが多いでしょう。その後、本人と企業双方の必要書類を揃えるのに2週間から1か月ほどかかります。
在留資格変更許可申請を行った後の入管審査期間は、平均すると1.5か月前後ですが、繁忙期には2か月以上かかるケースもあります。
なお、実務上注意したいのは「許可が下りた当日から必ず就労できる」というわけではない点です。在留カードの記載内容が更新されて初めて適法就労となるため、実際の就労開始は許可後数日以内となるのが一般的です。
海外採用では、入管手続きに加えて、現地大使館でのビザ申請や、国によっては送り出し国側の行政手続きが必要になります。
書類準備だけでも、海外からの書類取得や郵送を含めて1か月程度を見込む必要があります。COEの審査期間は1.5〜3か月程度が一般的です。
COEが交付された後、現地日本大使館でのビザ申請、渡航準備を経て来日するまで、さらに1か月前後かかることが多く、全体として4〜6か月程度を想定しておくと、実務上のズレが少なくなります。
特定技能1号は、通算で最長5年まで在留可能な制度です。
海外から新たに呼び寄せる場合は、原則として5年の上限をフルに使えるケースが多い一方、国内採用において特定技能で別の会社に在籍している転職者の場合は、その期間も5年の中に含まれることになります。ですので、すでに特定技能で在留している外国人を転職で採用する場合には、残りの在留可能期間を前提に雇用計画を立てる必要があります。この点は、採用前の確認が非常に重要です。また、技能実習生の場合は、過去の技能実習期間は特定技能1号の通算期間には含まれません。
入管の審査期間は、時期や分野によって大きく変動します。建設や農業など、一部の分野では想定より時間がかかることもあります。
また、フィリピンなど一部の国では、DMW(旧POEA)を通した手続きが必須となり、日本側の入管審査が終わっていても、現地手続きに追加で時間を要するケースがあるので注意が必要です。
技能実習から特定技能へ国内で移行する場合は、実習修了のタイミングと申請時期を調整することで、就労の空白期間を作らずに移行することも可能です。この点は早めの準備が鍵となります。
特定技能外国人の採用は、国内採用か海外採用かによって、スケジュール感が大きく異なります。
「すぐに人手が必要なのか」、「中長期的な人材確保なのか」を整理したうえで、最適な採用方法を選ぶことが重要です。
実務上は、想定より1か月程度余裕を持った計画を立てることで、トラブルを回避しやすくなります。不安がある場合は、是非早い段階でご相談ください。
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