特定技能外国人の雇用は、人手不足に悩む多くの分野にとって有効な選択肢です。一方で、この制度は「比較的簡単に使える制度」と誤解されがちであり、実務上の注意点を十分に理解しないまま運用してしまうケースも少なくありません。
しかし、特定技能制度において法令違反や義務不履行が発生した場合、その影響は単なる是正指導や軽微な罰金にとどまりません。事業の継続そのものを揺るがす重大な結果につながる可能性があります。
最も注意すべきなのが、不法就労助長罪です。
これは「意図的に違反した場合」に限られるものではなく、在留資格や業務内容の確認不足といった過失であっても成立する可能性があります。例えば、認められていない業務に従事させてしまった場合や、在留期限の管理を怠ったまま就労させてしまった場合などが典型例です。
法改正により刑事罰は厳罰化されており、個人だけでなく法人にも高額な罰金が科されるリスクがあります。
実務上、施設や事業所にとって最も大きな影響となるのが、出入国在留管理庁による行政処分です。一定以上の違反が認定されると、特定技能外国人の新規受入れが長期間停止されるだけでなく、現在就労している外国人についても雇用を継続できなくなる場合があります。
特に計画認定の取消しが行われた場合、複数名の外国人職員が一斉に離職せざるを得なくなり、現場の運営に深刻な支障をきたすことも珍しくありません。
制度違反の影響は、法的処分だけでは終わりません。非自発的離職が発生した場合には、一定期間、新たな特定技能外国人を受け入れることができなくなります。また、違反事実が公表されれば、地域社会での信用低下、日本人職員の採用難、金融機関や行政との関係悪化など、経営全体に影響が及ぶ可能性があります。
特定技能制度の違反は、「外国人雇用の問題」にとどまらず、企業の信頼性そのものに関わる問題だと言えるでしょう。
実務上、制度違反に発展しやすいのは、業務範囲の逸脱、報酬条件の不公平、支援計画の形骸化といった点です。忙しい現場ほど、「これくらいなら大丈夫だろう」と判断してしまいがちですが、その積み重ねが重大な違反と評価されることがあります。
特定技能外国人の雇用において重要なのは、制度のルールを正しく理解し、無理のない運用体制を整えることであり、結果として事業所を守ることにつながります。
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