慢性的な人手不足が続く介護業界において、特定技能外国人の採用を検討する施設は年々増えています。一方で、経営者様や人事担当者様の多くが、「本当に現場を任せられるのか」、「制度的なリスクはないのか」といった不安を抱えているのも事実です。
ここでは、特定技能1号外国人の受け入れを検討する際に、特に多く寄せられる4つの不安について、実務の視点から整理してみたいと思います。
特定技能1号(介護分野)の外国人は、来日前に「介護技能評価試験」と「介護日本語評価試験」に合格しています。そのため、まったくの未経験者ではなく、身体介助の基本や事故防止に関する考え方を理解した状態で入職します。
もっとも、日本人職員と同様、最初からすべてを一人で任せるのは現実的ではありません。導入初期はペアワークを中心とし、施設ごとの介助方法や利用者様の個別性を丁寧に共有することで、結果として日本人新人職員と同等、あるいはそれ以上に安定した安全性を確保できるケースも少なくありません。
特定技能制度は、外国人を「労働者」として受け入れる制度であり、その分、受け入れ機関には支援義務が課されています。生活オリエンテーションや相談体制の整備など、支援計画を適切に実施することが前提となります。
この点について不安を感じる場合は、登録支援機関を活用することで、事務負担やコンプライアンスリスクを大きく軽減することが可能です。定期届出や支援記録の管理も含め、制度面での「うっかりミス」を防げる点は、現場にとって大きなメリットと言えるでしょう。
特定技能は制度上「即戦力」と位置づけられていますが、言葉や文化の違いによる戸惑いがゼロになるわけではありません。特に介護現場では、曖昧な表現や暗黙の了解が多く、最初は意思疎通に時間がかかることもあります。
その一方で、日本人スタッフが「やさしい日本語」を意識し、指示を具体化するだけで、現場の連携は驚くほどスムーズになります。写真や動画を活用したマニュアルを整備することで、言語の壁は徐々に低くなり、現場全体の業務標準化にもつながります。
特定技能1号は最長5年の在留期間ですが、その間に介護福祉士の国家資格を取得すれば、在留資格「介護」へ変更し、長期的に働く道が開けます。
単なる労働力としてではなく、「将来像」を共有できる職場であるかどうかが、定着率を左右します。キャリアパスの提示、職場内での人間関係づくり、孤立を防ぐ配慮など、日常的な取り組みが結果として離職防止につながります。
特定技能外国人の採用は、正しく理解し、丁寧に受け入れることで、介護現場にとって大きな力となります。不安があるからこそ、制度と実務の両面を整理したうえで検討することが重要です。
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