育成就労の育成目標等について

育成就労の育成目標等について

育成就労制度では、外国人の方が働きながら技能や日本語を学び、将来的に特定技能1号への移行を目指します。制度の目的や技能・日本語の目標、働く内容、3年間の計画づくりについて、初心者の方にも分かりやすく解説します。

育成就労制度の日本語・技能の目標とは

近年、日本では外国人の就労制度が見直され、「技能実習」に代わる新しい制度として「育成就労制度」が導入される方向で進んでいます。名前の通り、「働きながら育っていく」ことを前提とした制度で、日本での仕事を通じて技能や日本語力を身につけ、最終的には「特定技能1号」で働けるレベルに成長していくことを目標にしています。初めて耳にする企業の方や外国人の方にも、できるだけイメージしやすいように整理してみました。

 

1. 技能および日本語能力の目標

まず、この制度では、技能と日本語能力の両方について成長の段階が考えられています。就労が始まる前には、日本語の基礎であるA1レベル程度(ごく基本的な語彙を使い、相手の助けを借りながらなんとか意思疎通ができる段階)の力が必要とされています。そして働き始めて1年ほど経った段階では、A1レベルの試験に合格し、さらに一つ上のA2レベル(身近な範囲であれば、自分のことや周囲の状況を簡単な言葉で説明できる段階)の講習を受講していることが望ましいとされています。育成就労の期間を終える頃には、A2レベルの日本語試験に合格することが大きな目標となります。分野によっては、さらに高い基準が設定されることもあり、どの試験が必要になるかは今後分野ごとに詳しく決められていく予定です。

 

技能についても同じように段階があります。1年目には技能検定の基礎級(現場で働くために必要な、ごく基本的な作業や知識が身についているレベル)などの合格を一つの目安としていますが、仮に合格できなかったとしても、そのまま育成就労を続けることは可能です。そして、最終的な到達点としては、技能検定3級(現場で即戦力として働ける初級レベル)や特定技能1号評価試験などに合格できるレベルを目指します。働きながら知識と経験を積み重ねていくことで、日本で即戦力として活躍できる人材に成長していく、そのような流れが制度に組み込まれています。

 

 

2. 育成就労の内容と業務の構成

仕事の内容についても、これまでの技能実習制度とは形が少し変わります。従来は「職種・作業」という枠組みでしたが、育成就労制度では「分野・業務区分」という、より柔軟な考え方になります。その中でも中心となるのが「必須業務」で、これは技能を身につけるために欠かせない仕事であり、全体の就労時間の3分の1以上を占める必要があります。また、安全に働くための知識を学ぶ「安全衛生」に関する業務も大切で、こちらは全体の1割以上を割くことになっています。さらに、同じ分野の中で関連する業務についても従事することができ、現場の実情に合わせた柔軟な働き方ができるよう設計されています。

 

3. 制度運用の特徴

制度の運用方法も整理されています。これまでの技能実習では「1号」、「2号」、「3号」と段階が分かれていましたが、育成就労ではそれがなくなり、通算3年間の計画をまとめて作成し、所定の機関から認定を受ける形となります。また、農業や漁業など季節性の強い分野では、日本で働きつつ、毎年一定の期間だけ母国へ一時帰国し、合計で3年間働くといった形も認められる予定です。

 

最後に

このように、育成就労制度は「日本で働く=学びながら成長する」という考え方を大切にしています。企業側にとっても、働き手を単なる労働力として扱うのではなく、将来の戦力として育成していく視点が求められる制度といえます。一方で、外国人の方にとっては、日本語力や技能をきちんと身につけながらキャリアアップを目指せるチャンスでもあります。
制度の具体的な内容については、今後さらに詳細が示されていく部分もありますが、外国人材の受け入れを検討されている企業の方も、制度の趣旨を理解した上で、共に成長していくパートナーとして向き合っていくことが大切になると思われます。

 

私達は、外国人雇用をご検討中の企業様や、現在すでに外国人を受け入れておられる事業者様に対し、制度の内容や手続きについて分かりやすくご案内し、無理のない形で受入体制を整えていただけるようサポートしております。
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